派遣で生活している方は、特に独身や、一人暮らしの方は、日々生活継続の危機を感じている事と思います。
そんな派遣&一人暮らしのとある男性の派遣切りの末路が、おなじみドラマ相棒の「ボーダーライン」でドラマ化されました。
相棒Season9「ボーダーライン」 2010年作品
超ロングセラー人気ドラマ 相棒 で 派遣の話が取り上げられたことがありました。
私はこのドラマは再放送で見ており、当時派遣社員で一人暮らしをしていた私は、とてもリアルで見に迫る話に感じられ背筋がゾクッとする怖さを感じました。
<貧困ジャーナリズム大賞受賞>

あらすじ:ある日、35歳の男性が、ビルから飛び降りした状態で発見される。切られた後があり、右京(水谷豊)&この回は尊(及川光博)で被害者の足取りを追う。
彼の足取りを追跡していく中で、彼の最後の11ヶ月の人生を知る事になる。
- 派遣社員、2度の雇い止め
- 医療事務の資格を取ったが仕事が無い(1度チャンスがあったが棒に振るう)
- 派遣の為、彼女の結婚も破談
- 生活保護申請も窓口の人が自分の仕事を増やしたくなく生活保護は65歳以上もしくは、頼れる親兄弟が居ない場合のみと言って申請を諦めさせられる
- 兄にお金を借りようにも兄も家族や親の扶養で一杯一杯
- 偽装請負に遭う
- ネットカフェで寝泊り
- 名義貸しの犯罪に手を染める
- 無料で食べられるところを歩き回り、以前住んでいたアパートに新しい住人が入るのを見て自殺を決意する(住所がないと就活出来ないから)
キット、正社員の時このドラマを見たら何も感じなかったかもしれない。そういう事もあるんだ位に思ったかもしれない。
でもこのドラマを見た当時、私自身が派遣社員をしていてしかも一人暮らしをしていた。
収入は280万位は行くんだけど、雇用保障がないから、ほんとカツカツでした。とてもリアルで身に迫る話に感じられ背筋がゾクッとする怖さを感じました。
このドラマを見て慌てて派遣社員を脱しようと行動した人も結構いたと思う。私は自分がいかに危険な状態であるかを強く感じたし近いうちに辞めなくちゃと思った事は事実である。
私が、このドラマの被害者(自殺者)の立場だったらどの様に行動するだろうか??

上記の1~9に対して自分の場合はどうか、どの様に行動するかまとめてみました。
- 派遣社員、2度の雇い止め→この点については私も同じである。契約延長されず似た様な状況である。
- 医療事務の資格→私は資格はゼロです
- 派遣の為彼女との結婚も破談→コレは彼が男性だからだろうね。私は女性なので、彼に、派遣で生活できないから一緒に生活したいって素直に言っちゃうけどね。苦しい事とか話せないなら何故一緒に今後生活しようと思うのさ~~、・・別に彼が派遣で(この時点でありえないけど)、派遣じゃなくても相手に窮状を伝えられても私は受け入れられるけどね。エッまじーー、やばいじゃん、なんとかしよう、私もガンバルよみたいな感じで~。
- 生活保護の申請が断られる→働ける年代だと生活保護の申請なんて断られそうだし、ちょっと恥ずかしい気持ちとで怖くて行けないかも。でも1度断られてもあの窓口の人は仕事が出来ない人なのかもしれない、他のトコで別の担当者で別の言い方で試してみようってすると思う。又、生活保護に対する正確な知識も必要だと思った。
- 兄にお金を借りようにも兄も家族や親の扶養で一杯一杯→コレも彼が男性だからだと思う。弱みや情けなさを見せられないんだと思う。私だったら、半年だけって言って子供達の面倒を見るという条件を引き換えに無理やり同居しちゃうと思う。今だって親と同居してるけど、理由なんて話してない。お金ないんだし親なんだから当たり前ジャンって言っちゃう。
- 偽装請負に遭う→偽装請負って気が付きますかね、、気が付いても目先のお金が欲しいし、つい働いてしまうかも。。
- ネットカフェで寝泊り→私は、無理やり親兄弟もしくは彼に(居れば)同居しちゃう。家族なら詳細は言わなくてもいいんじゃないかな。
- 名義貸しの犯罪に手を染める→私だったらやはり公的機関に救済を求める。生活保護課ではなくて、別ルートで。NPOの~~とか。要は味方を付けるって事。そしたら知識ある人に助けてもらえるかもしれない~。
- 無料で食べられるところを歩き回り、以前住んでいたアパートに新しい住人が入るのを見て自殺を決意する→仮に上の全ての条件で彼の通りに行動したとして、ココまで行ってしまっても、私ならやはりココで公的機関の窓口や場所や世の中の色々な団体を調べて相談すると思う。
お勧め記事派遣切りで生活保護に「失職女子。」の感想
人生は一度歯車が狂うと上手く行かないもの

でもこうも思う。こういった事の選択って、本人の性格を現してて、このドラマの彼は、性格が遠慮がちだし、男性だから弱いところを見せられないっていうのが一貫してあったと思う。
旗から見ればこうすればいいのにっていう事でも、当事者になると、ろくな判断が出来てないっていうのは自分の人生でもたーーくさんあったよね。ソレと同じだとも思う~。
自分の人生の今までの選択も他人から見たらかな~~りバカだと思うから。
そしてもう一つ思うのは、彼は一応身体は健康ではある。でも人は心の病を持ったり(←実際に私は持った)、身体が病気になったりする。
そんな時、派遣社員であるという事が更に状況を厳しいものにするというのが、凄くよく分かる。
しかも身体の病気なら証明しやすいけれど心の病気は証明しにくい。誰にも同情してもらえないし社会的に認知してもらえない。(←経験済み)精神科に行けば証明してもらえるのかもしれないけれど。
健康体であっても派遣社員はとんでもない苦境に立たされているのに、しかも、病気(心と身体)になれば、大変というレベルとかではない。
人生ってダメな時はトコトンダメなんだよね。頑張ってもダメなんだよね。
頑張ればいいってじゃぁ私が派遣社員の時、正社員の引継ぎが出来ずに雇用延長されなかったのは私のガンバリが足りなかったのだろうか?違いますよね。
セイフティネットとして機能するはずの、家族兄弟、異性関係友人であれ全てがダメなケースは当然存在するだろう。家族関係が悪い人間なんて沢山いる。結局、頼れる人が誰もいない。
ラストに「手を差し伸べる勇気」がどちらかにあれば(この場合、彼か兄か)違ってたと締めくくってたけど、コレは自分の恥を家族にさらせる勇気だったのだと思う。
非正規の怖さを存分に描き、非正規の人なら誰でも恐怖を感じる話だった。
でも私達は誰かに助けられてるし、自分が自然にやってる事が、誰かを助けているって事は、絶対にあると私は感じている。
残念ながら、両親が亡くなった後の、アラフォー非正規独身貧乏女は自殺コースしかないかもねw
わたしもそうなんで、一応頑張って生きて、あとは楽でできるだけ痛くない方法を考えて死ぬ予定です^^;
国全体の問題だから~という気もしますね。。