もくじ
- 0.1 派遣で働いて気が付いた派遣の問題点
- 0.2 1、労働市場の二極化
- 0.3 2、産業の空洞化
- 0.4 3、社会構造としての問題、格差の元凶としての問題
- 0.5 4、事前面接の横行
- 0.6 5、契約更新の問題点
- 0.7 6、国際競争力低下の懸念
- 0.8 7、健康保険組合
- 0.9 8、マージンへの批判
- 0.10 9、正社員が派遣で代替され、正社員としての雇用機会を奪っている
- 0.11 10、派遣社員は低収入で、いわゆる格差やワーキングプアの原因になっている
- 0.12 11、労働者派遣企業は本来労働者が全額を得るべき労働対価を収益源としている
- 0.13 12、派遣先企業の誤った認識がトラブルの原因である場合も多い
- 1 派遣制度は一部の労働者にはメリットのある制度
派遣で働いて気が付いた派遣の問題点
30代中頃、派遣社員として数年働いた経験より、派遣制度について、考えた事、理不尽に思った事、Wikiに掲載されている点について、私なりの考えをまとめてみました。
非正規の方達はホント、リアルに経験してる方達なので、とてーーも良く分かる内容だと思うのですよー。
1、労働市場の二極化
正規労働者と非正規労働者の二極化の事
正規労働者の雇用保護削減と、非正規労働者の雇用保護・社会保障の拡大を提言(OECD 経済協力開発機構)

正社員と比べて:正社員は解雇規制が厳しいので、人件費削減の為に派遣社員で賄う。でもそれって既存の正社員を守るために、派遣社員も生活の為に働いているのに守らなくていいの? という疑問が。既得権益(正社員)の過剰保護ですよね。私も大企業の正社員やっていた時、仕事していませんでしたから~、それと比べると、派遣社員は雇用条件が厳し過ぎる
被害:雇用保証なし、薄給、ボーナス、交通費なし、退職金なし、結果貯金なし、定年までだけでなく、老後もどうやって生活するの? 自分が病気になったり、親が倒れたらどうすればいいの?
2、産業の空洞化
派遣制度の広がりによって熟練の技術者や事務員が育成されず、企業・産業全体の空洞化につながるとの指摘がある。また派遣を利用する企業は、低コストの見返りとして生産性の低下を受け入れて当然であるとの指摘もある

正社員と比べて:派遣社員をやってみて凄く思ったのは、企業って、長く勤める事に労働力としての価値が高まるんです。長く勤めることで、内外の人脈を作って、その中で仕事をしていく訳で。短期的な人材って、短期的な財産ではあるけれど、それは長期的な財産には負けるんですよね。安易に短期的な人材ばかり使ってると、働く側の忠誠心が低くなるので、組織が維持できなくなるカモ?
被害:組織って御恩と奉公みたいな関係があって、雇用主が御恩をしないのならば労働者も奉公しなくなるんですよね。一方的に奉公しろ!!っていう都合のいい理屈は通らない訳で
3、社会構造としての問題、格差の元凶としての問題
格差社会の元凶との指摘
正社員と比べて:イメージしてみて下さい。仮に生涯独身女性で同じ仕事をしていたとしましょう。片や正社員で、定年迄安定雇用、年金暮らしと、一生お金に困る事はありません。片やずっと派遣で3ヶ月毎更新・・・・
被害:正社員なら、雇用保障有り&年金で生涯お金に困る事ありません。しかし非正規社員なら、雇用保証なし、薄給、ボーナス、交通費なし、退職金なし、結果貯金なし、定年までだけでなく、老後もどうやって生活するの? 自分が病気になったり、親が倒れたらどうすればいいの?
4、事前面接の横行
「職場見学」「顔合わせ」「業務確認」などの様々な呼称を用い、派遣業者が派遣先に派遣労働者を紹介して採用の可否を求める行為が横行している。これは違法行為である
正社員と比べて:派遣が優位なのは、この採用へのハードルが低い事ですよね。でもこの採用へのハードルは上がりつつあるのかもしれません。
被害:これって正確には違法行為だったんですね。派遣時これ等の事前面接を行われていないケースなんて存在しなかった。恐らく、派遣の事前面接の結果が必ず当日なのは、このルールがあったからなのだろう。又、企業が派遣会社を競合させる事も違法だけど、まぁ一般的に行われていますよね。1日の内に3件位なら事前面接出来ちゃうし、競合派遣のスタッフさんと通路ですれ違っちゃうなーんて事もありますよね。派遣は、倍率が低く企業の仕事に付きやすいのが唯一のメリットですが、事前面接迄の間に、派遣会社での選別、その上で競合なら、仕事に在り付けない派遣社員さん急増しますよね。
5、契約更新の問題点
大手労働者派遣会社から示される1ヶ月あるいは3ヶ月更新の労働条件は、使用者と労働者双方にとって更新を拒否する自由があることを意味するが、実態は労働者側からの更新拒否を、法律の原因なく甘受しない企業も少なくない。「1年以上の長期間の就労を期待しつつも、契約は3ヶ月更新を要求する」など、労働者にとって不利な提示がなされている。その一方、企業からの更新拒否は平然と行われている。
正社員と比べて:正社員は無期雇用なので、正社員の人に辞める権利があるだけですよね。派遣社員は長期雇用の予定でも、ハッキリいって3ヶ月雇用で脅して働かせる事が出来る制度になってしまっていますよね。
被害:正社員ならさぼるけど、派遣社員なら3ヶ月更新で脅せば働かせられる雇用主にとって非常に都合の良い制度になってしまいましたね。
6、国際競争力低下の懸念
日本は原材料を輸入して加工し、製品を輸出して成り立っている典型的な加工貿易国家である。日本は世界でも最高水準の品質の製品を多数生産し国際競争力を保持しているが、社外の人間であり、短期就労がほとんどの派遣社員に製品への忠誠心や品質意識を要求するのはほとんど不可能である
産業の空洞化に同じ
7、健康保険組合
労働者派遣を行う事業者の業界団体である「社団法人日本人材派遣協会」は、2002年に人材派遣健康保険組合(通称「はけん健保」)を設立した。従来、派遣労働者は、派遣元である労働者派遣事業者との契約が通常月単位であり、継続雇用されていないことを理由に健康保険や厚生年金保険に加入しないことが多かった。

正社員と比べて:保険に加入しないなんて、ちょっと考えられないですよね。それだけ派遣という制度が、一般労働者が使用しているにも係わらず超不安定雇用である事を示していますよね。
被害:生活の保障をされないという事は、健康の保障もされない事を意味していると考えるとコワイですね。
8、マージンへの批判
厚生労働省が公開している労働者派遣事業報告書の集計結果によると、派遣労働者の賃金(8時間換算)と派遣会社の派遣料金(8時間換算)から一般労働者派遣では31%、特定労働者派遣では33%が派遣会社のマージンとなっている。
正社員と比べて:約3割マージンが高いのか低いのかはよくわかりませんが、企業が派遣会社に払う金額って意外に高いんですよね。派遣社員へはその3割減なのですが。
例:時給1500円×8時間×20日=240,000円 1年間で288万円ですが、
企業は派遣社員さんに月に約34万円、1年間では408万円も払っている事になるんですよね。
被害:マージンの事を考えると、雇用主にとっての雇用される側にとっても、メリットってそんなにあるとは思いませんよね。
9、正社員が派遣で代替され、正社員としての雇用機会を奪っている
日本の正社員は身分保障が非常に強く、その分企業の労働力需要を抑制し、労働者の雇用機会を損ねているという指摘がある。実際新卒以外の人が正社員として企業に就職するには手段が限られており、派遣労働者が企業の労働需要を満たしている。
正社員と比べて:新卒一括採用が普通なので、そのレールからこぼれると、就職しにくくなるんですよね。だから一度フリーターやニートや、正社員を辞めてしまうと・・・
被害:結果的に、正社員はずーーっと正社員で保護され、一度非正規をやると正社員になりにくい実態が!!
10、派遣社員は低収入で、いわゆる格差やワーキングプアの原因になっている
労働市場の二極化と同じ
11、労働者派遣企業は本来労働者が全額を得るべき労働対価を収益源としている
マージンへの批判と同じ
12、派遣先企業の誤った認識がトラブルの原因である場合も多い
一言で言うと過剰要求になっているのですよ。
正社員と比べて:非正規は臨時的な労働者でもあるにも係わらず、3ヶ月更新というおどしで、高い要求を突きつけてしまう。基本的にはほぼ無意識的であると感じます。
被害:3ヶ月更新というのが雇用先の労働者への要求を高めてしまっているのです
派遣制度は一部の労働者にはメリットのある制度
大手労働者派遣会社の場合は3-6カ月毎の更新契約が多いため、このことが精神的な圧迫になる者もいるが、逆にイニシアチブを一生就業先に預ける必要がないことに魅力を感じる者も少数存在する。
正社員と比べて:望む仕事で自由な時間で働けるという訳ですね。
被害:でも結局、雇用保障がなく、雇用を切る自由ばかりが目立ちますよね。
皆さんは、派遣で働いているとどの様な問題点を感じますか??
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